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あの黄色いのは

迷った末に今年も種を植えなかったのは、

歩けばあちこちに咲いているから。

一之宮へ行く遊歩道

団地抜けて行くときの右側の花壇

観光協会前のプランター

そして見つけた今年、

窓から見えるね、あれは

黄色くて丸くて大きいもの

前日から計画を練る、「どうしてもあれを見に行きたいの」

「そのためにはこの窓からも、子どもたちに見せなくてはいけないの」

一体どれほどの高さなんだろう

「あめかもしれません」とせんせいが言い、

「少しの雨ならぬれてこよう」なんて風情あることを言っていたら、

本当に降ってきた! お天気雨!

腕に当たる雨がコンクリの色を変えて、

「なんかニオイがするね」と子どもたちがはしゃぐ

寒川は潮の香りが混じる南風、

腕を濡らして帰ってクレープ紙で遊ぶ。

クレープ紙とフィルターを重ねてねじり染め、

破れた目玉焼きにも

ちょっと似る

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